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百人一首ミニクイズ!(前編)
様々な場面で交流がしにくい世の中になっていますが、元気でお過ごしでしょうか。
虎ノ門いきいきプラザでも例年はかるた大会を実施し、賑わっていますが、
今年は不特定多数の接触を避けるために、かるた取りは、控えざるを得ませんでした。
この代わりとして、今年は、百人一首のミニクイズをご用意しました!
その名も・・・
今の時期にあった百人一首を4首ご紹介します!
その歌が、女性か、男性か、坊主か、どんな人が詠んだ歌か想像しながら読み進めてください!
(坊主は男性に入るじゃないか!といったご意見もあるかもしれませんが、
役職の違いもあるので、別々でご了承ください。)
まず第1首、季節は旧暦で春ですので、初春に合った歌をご紹介します。
「昔(いにしえ)」から奈良で育った「八重」桜が、
「今日(けふ)」は「九重」に咲き誇っていている、といった意味の歌です。
八重桜の様子を、名前に掛けて「九重」と表現しているのが妙で、
桜がいつもより増して咲き誇っているのが想像できます。
とても春らしい明るい印象を受けました。
さて、この歌を歌ったのは、、女性?男性?お坊さん?
正解は…女性の方でした!
この作者は伊勢大輔という方で、11世紀の平安時代を生きた方です。
紫式部とも親交があり、紫式部の後釜として宮中に仕えるようになりました。
この歌は、奈良から献上された八重桜を天皇に持っていく際、
伊勢大輔の歌詠みの実力を知りたい天皇から、急に「即興で詠め」と言われて詠んだ歌です。
即興で振られたにも関わらず、綺麗に言葉を掛けて歌を返すのは、とても頭の良い方だったのでしょう。
次は第2首、今度は恋の歌から一つ。
「色に出る」という言葉は、恋の気持ちが顔に出てしまうという意味です。
我慢しているつもりでいても、他の人に指摘されるくらい、恋する気持ちが顔に出てしまう…とても素直な気持ちが出ている歌です。
さて、この歌を歌ったのは、、女性?男性?お坊さん?
正解は…男性の方でした!
この作者は平兼盛という方で。10世紀後半に活躍した歌人です。
この歌は村上天皇という当時の天皇が開いた歌合(歌勝負)で詠まれています。
対戦したのは、同じく百人一首に選ばれている「恋すてふ~」を詠んだ壬生忠見。
歌合は僅差で平兼盛のこの歌が、天皇に選ばれて勝ちました。
青々しく素直な歌でもありながら、平兼盛の勝負歌だったのです!
(後半へ続く!)
百人一首ミニクイズ!(後編)&館内で実施した、かるたクイズのレポート
参考文献:
川村晃生監修「よんだ気持ちがよくわかる まんが百人一首入門」(1994,実業之日本社)
webサイト「ちょっと差がつく百人一首講座」
◆記事作成:神澤
◆芝地区いきいきプラザURL:http://shiba-ikiiki.com